Dior、初のeコマースに取り組み始める

ニューヨーク - Diorは、抵抗を続けながらも、eコマースのトレンドに遅かれ早かれ迎合せざるを得なかった世界でもっとも象徴的なラグジュアリーブランドのひとつです。もちろん、Diorは「大胆かつユニークなアプローチ」をするタイプのブランドではありません。先月まで、シンプルさで知られるRaf Simonsがクリエイティブディレクターを務めていました。

ブランド全体でのeコマースへの一斉参入ではなく、Diorはニューヨークの有名な高級デパートBergdorf Goodmanとのホリデーシューポップアップショップを通じて小規模なスタートを切ります。

「北米にはDiorのeコマースサイトがありません」と、LVMHモエヘネシールイ・ヴィトン傘下のパルファムとコスメティックスアメリカの社長兼最高経営責任者であり、クリスチャン・ディオールクチュールの会長でもあるパメラ・バクスターはWWDに語りました。「この目的と目標は、Bergdorfとのパートナーシップを最大限に活用し、彼らの顧客層を伸ばすことです。皆にとって本当にWin-Winな案件です。」

本日BG.comで販売が開始されており、2016年クルーズコレクションから14のシューズスタイルが12月31日まで展開されます。Dior FusionスニーカーやDior Verso、Dior Floreヒールやフラットなどもラインナップされます。価格帯はフラットで830ドルからスニーカーで1140ドルまで幅広く展開されます。

DiorがBergdorf Goodmanとのオンラインポップアップショップを展開

ソーシャルメディア時代において、Bergdorf GoodmanはDiorの初のeコマースに参加するためにAリストのソーシャルメディアの人々の協力を必要としていました。InstagramのEva Chen、ニューヨークマガジンのThe CutのShiona Turini、そしてファッションブログMan RepellerのLeandra Medineは、Instagramを通じて自身のファンに話を広めています。

DiorがBergdorf Goodmanとのeコマース事業に取り組むことが発案されたのは2年前です。Bergdorf Goodmanの社長であるジョシュア・シュルマンが2年前にこのアイデアをDiorに提案しました。この高級デパートは一部のラグジュアリーブランドにポップアップショップを展開しており、Diorがシューズを行うことが最も論理的だと考えました。

Diorは、高級ブランドにとって、顧客とセールスアソシエイトの関係が最も重要であると信じているため、長らくeコマースへの参入を拒んできました。「私たちは非常に高級なブランドで、価格帯も非常に高く、その関係体験が私たちの最も重要な戦略的な優先事項です」と、バクスターはWWDに語っています。

現時点では、Diorは独自のeコマース企画を立ち上げる予定はありません。eコマースを考慮に入れることさえしないCelineの一歩手前に位置しています。ただし、DiorはBergdorf Goodmanとの経験を、将来の独自のeコマース企画のための調査に活かしたいと考えています。

このブランドは、Bergdorfにとってビジネスにおいて最も成功しているブランドのひとつであり、このポップアップショップは実質的な成功を保証されたものと思われます。Bergdorf Goodmanの代表は、Diorの店舗の売上高に関するコメントをするためにすぐには利用できませんでした。アメリカ中のBergdorf Goodmanのファンは、特別なNYCへの旅行なしでDiorのブーツを手に入れることができるようになります。

photo: BG.com